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徳元俊介 様
進路指導部長 宣真高等学校
私立高校の進路指導を担当する徳元様に、高校生に対する進路指導の現状と高校教員が外国人雇用労務士(以下、外労士)の知識を学ぶ意義についてお伺いしました。

▽この記事では下記のことが分かります。

✅外国籍の高校生が急速に増加!変わる教育現場

✅外国籍の高校生に対する進路指導

✅アウトプットを増やして定着を図る

教員が外国人雇用の知識を持つ必要性


外国籍の高校生が急速に増加!変わる教育現場

ーまずは、ご職業を教えてください。

 高校の教員で、進路指導の部長をしています。 

ー高校の先生なのですね!なぜ、外労士を取得するに至ったのでしょうか。

 ほとんどの生徒が進学する学校ではあるのですが、外国にルーツを持つ生徒が,本校ではJSL(Japanese as Second Language)生徒と呼んでいるのですが,最近増えていまして。そうなると、これから彼女たちが卒業後に就職をするケースも考えられます。私は外国人雇用の知識に関しては素人で全く知識がない状態でしたので、「外国人雇用の知識があれば、就職指導もしやすくなるのではないかな」と思い、受験を決めました。

ーインターナショナルスクールなどではなく、一般的な高校でも外国籍の生徒が増えているんですね。

 そうなんです。特に大阪は、関西地区で最も多いですね。本校でも来年度からJSL生徒のサポートが本格化するので、それに合わせていろいろと準備をしています。例えば、本校の受験方式だと国語であまり点数が取れなくても数学と英語が優秀な成績であれば入学する生徒たちもいるので、そういった生徒たちのサポートのために日本語教員試験の資格を取得しました。最大限の進路指導をするために必要なことはどんどん取り入れていきたいです。

外国籍の高校生に対する進路指導

ー特にどのような場面で外労士の知識が活かされますか。

 教員をしていると、一般企業の採用について知る機会が少ないんです。企業の採用フローや人事や育成について知ることができたという意味でも、とてもよい学びになりました。もちろん在留資格の知識についても、既に日常業務で活かせています。登録日本語教員の試験内容ともリンクしていたので、知識の整理にもなりました。

 具体的な活用場面でいうと、やはり進路指導ですね。JSL生徒の奨学金の説明や申し込みの時にも在留資格をしっかり理解していないといけません。当然、高校生の在留資格は〈家族滞在〉の場合が多いですが、ご両親がどういう在留資格持ってるのか、どういった仕事をしているのか、いつまで日本にいられるのかなどの情報を理解しておくことは非常に重要になります。 

ー高校生となると、ご両親の在留資格が進路に関わってくるのですね。

 はい。以前、子どもがまだ学生なのに両親の在留資格の期限が切れてしまうから一緒に帰国しなければならない、というニュースを見たことがあります。その時は外労士を取得する前だったので「そんな事例があるのか」と衝撃を受けるばかりでしたが、今では自分の生徒に対して「もっと長く日本にいたいなら、進学して在留資格〈留学〉を取った方がいいよね」みたいな具体的なアドバイスをすることができます。

 JSL生徒が就職をすることを希望した場合は、もっと複雑です。「単純労働では将来的に日本に残り続けることが難しくなる」などの知識も、外労士取得の過程で知ることになりました。その知識があれば、「情報系の資格取得を目指そう」だとか「N2まではちゃんと取ろう」などの進路指導ができます。

 コーディネーターがついている生徒だったらいいんですが、大阪ではすべての生徒がそういったサポートを受けているわけではないようです。だからこそ、教員が知識を持っていないと、適切なサポートができません。生徒の将来を見越した進路指導ができるようになるには、外労士の知識は必須だと思います。

ー周囲の大人が正しい知識をつけてサポートすることが大切なのですね。

 そうです。もちろん、子どもたちも「親が帰国することになれば、自分も一緒に帰らなければならない」程度の知識は持っています。ただ、自分が残るために何をしたらいいのかや、それに関連する制度・知識まではご両親も教えることが難しいですし、自分で調べるにも限界があります。だからこそ私は、こういった知識は学校で教えるべきだと考えていますし、そこを含めた進路指導を目指しています。来年度、本校に入学する外国籍の生徒は2桁を超えることが予想されています。その生徒と保護者には、入学式の時点で進学や就職の話、それに必要な費用や資格の話をしていく予定です。

アウトプットを増やして定着を図る

ー日本に在留する外国人が増加するほど、当然外国籍の子どもたちも増えていきます。その子どもたちに対する適切な指導ができる先生は貴重ですよね。

 はい。在留資格の知識まで含めて進路指導ができる教員は,かなり少ないと思います。本校でも、私が外労士を取得するまではそういった知識のある職員はほとんどいませんでした。ただ、大阪の私立高校ではJSL生徒を積極的に受け入れようとする動きが広がっているので、せっかく受け入れるなら良い環境で受け入れてあげたいという考えも広がるのではないでしょうか。そういった流れの中で、外国人雇用の知識を持つ教員が増えていくと良いと思います。

ーそうですね。ただ、教員の方々は日常業務がかなりお忙しい印象があります。そういった中で、どのように試験対策をされたのですか。

 私の場合は進路指導の部長をしている関係で、出張が多くありますので,出張時の移動や通勤時間などに勉強していました。あと、本格的なサポートをする準備で在留資格の知識を使う機会が多かったので、公認テキストで学んだ知識をすぐにアウトプットすることを意識していました。例えば、生徒に「保護者の在留資格はなに?」と聞いて「学校で英語を教えてる」と返ってくると「あ、じゃあ〈教育〉のはずだから在留期間は最長5年で進学後も〈家族滞在〉で大丈夫かな」と予想ができる、というような感じです。さらに「いつから日本に来たのか」「兄弟は大学に通っているのか」「あと何年ぐらいで在留資格の期限が切れるのか」などの話題を広げつつ、頭の中で日々の勉強で公認テキストから学んだ知識を思い出しながら話すんです。「外国にルーツのある高校生」といっても、日本の小学校を卒業した生徒と、高校から日本に来て卒業した生徒と、日本の高校に編入して卒業した生徒では状況が全然変わってきますから、生徒たちと進路のヒヤリングをする中で知識がかなり整理されました。アウトプットの機会は一般企業の方と同じかそれ以上にあったので、学習時間が限られていても定着は早かったです。

ーインプットしたことをすぐに現場で活かす心がけが、学習の定着に役立っていたんですね。

教員が外国人雇用の知識を持つ必要性

ー外労士を取得して、良かったことを教えてください。

 現場で活きる知識を効率よく身に付けられたことが非常に良かったです。公認テキストは、外国人雇用に関する知識が網羅されているんですが、実際に現場でよく使う知識については特に詳しく書かれています。

 例えば外労士の勉強中に、進路指導の中でJSL生徒と話したり必要な在留資格について調べたりすると〈特定活動46号〉という言葉がかなり登場します。それに気づいた時点ではあまり理解できていなくても、その後、公認テキストを読み進めてみると〈特定活動46号〉の仕組みについて分かりやすく解説してあるんです。こういうことがよくありました。公認テキストを読んでいると「著者の方が現場のことを想って執筆しているんだろう」ということがよく分かります。とにかく使う知識をメインに書いてくださっているので、学んだことを直ぐに現場で活かせて助かりました。

ーなるほど。実際に実務で必要な知識を公認テキストだけでちゃんとカバーできるんですね。

 はい。外労士の勉強期間中、専門学校や大学の受入れ担当者の方とお話したときに「うちはギジンコクとれるので!」と言われ一瞬最初何を言ってるかわからなかったのですが、「公認テキストで勉強した〈技術・人文知識・国際業務〉のことだ!」っていうのがパッと出てきて。それが思い出せたおかげで「この学部は国際業務系の仕事に強いのか」みたいな発想につながり、より深い話ができました。JSL生徒の担任にも進路指導に関する助言ができ、職員間の連携にも役立っています。公認テキストの知識が現場で活かせている実感が強いです。

最後に、外労士の取得を検討中の方や取得に向けて学習中の方に向けてメッセージをお願いします。

 資格取得の過程で得られる知識が非常に実用的です。高校教員の立場でお話をすると、外国にルーツのある生徒を受け入れる側(企業・進学先)が外国人雇用の知識を持っているのであれば、やっぱり生徒を送る側の学校も知識を持っておくべきだと思います。大学進学をする生徒には入試に必要な知識を教えるけど、在留資格の知識はないから何も教えずに就職させる、というのはやはり残念ですよね。無事に就職ができたとしても、給与面や仕事内容が合わなければあれば転職したくなるかもしれない、結婚したり出産したりして生活が変わるかもしれない。そうなった時に、その後の生活や次の仕事をしっかりと考えられる生徒を育てないといけません。外国にルーツのある生徒の場合は特にです。やはり進路・就職に関わる教員は、生徒の将来のためにも外労士の知識は持っていてほしいです。

徳元様、貴重なお話をありがとうございました。
現役の高校教師である徳元様のお話からは、外国籍の子どもたちが抱える進路の問題と新しい時代の進路指導のあり方について興味深いお話を伺うことができました。今後のさらなるご活躍を心よりお祈り申し上げます。

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宣真高等学校

「宣真高等学校」は、大阪府池田市にある全日制の私立の女子高等学校です。


本校は外国にルーツのある生徒(JSL生徒)を少人数ですが受け入れ、サポートしてきました。そのノウハウをもって、近年増加しつつある外国にルーツを持つ生徒たちをしっかりとサポートし、進学先または社会に送り出すことを目標の一つとしています。

JSL生徒のサポートをすることでインクルーシブ教育の一環として共生社会の形成に貢献できるように日々取り組んでいます。

ホームページ:https://senshin-gakuen.jp/


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