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菱田州男 様
中小企業診断士 ダイヤ経営コンサルティング
中小企業診断士としての手腕と語学力、そして外労士の知識を活かして、外国人の起業相談を受ける菱田様。今回は、起業・経営のプロが外国人雇用労務士(以下、外労士)を取得するに至った経緯や資格の活用法をお伺いしました。

▽この記事では下記のことが分かります

✅さまざまなケースの相談に対応するには「外国人雇用の知識」が必須

✅中小企業診断士と外労士の組み合わせは相性がいい

✅専門知識と語学力を活かした支援戦略


さまざまなケースの相談に対応するには「外国人雇用の知識」が必須

―まずは、菱田さんのご職業について教えてください。

 中小企業診断士をしています。外国人材との接点としては、東京都がやっている「東京開業ワンストップセンター」で相談員を週に2回担当しています。

―相談員というと、外国人の起業の相談を受けるお仕事をされているのでしょうか。

 そうですね。東京開業ワンストップセンターというのは、国籍にかかわらず「東京で開業する」「これから会社を設立する」っていう方が相談に来る場所なのですが、近年は外国人の相談者がかなり増えています。体感では全体の4割ほどが外国人ではないでしょうか。私は英語が話せるので、英語圏の方の起業相談を受けています。

 ―なるほど。外労士を取得される前から、外国人の方の起業のサポートをされていたんですね。

 はい。海外に住んでる方が日本で開業するケースも多いですが、在留資格〈留学〉、〈技術・人文知識・国際業務〉、〈高度専門職〉などを得て日本に滞在している方が起業を考えているというケースも多いんですよね。外国人が日本に来て会社を設立するとなると、やはり在留資格は大事になってきます。さまざまな相談内容に対応するためにも、外国人雇用の知識を改めて体系的に学ぶべきだと考え、外労士の受験を決心しました。

―外国人の方が日本で会社を設立するのは難易度が高くなってますよね。それでも相談需要は依然として高いのでしょうか。

 ニーズはあると思いますが、外国人の起業に関する相談件数は減ってます。資金要件が500万円から3,000万円に引き上げられていますし、学歴や経験も問われるため、全体的にハードルが上がったことが原因でしょう。その分、ある種「応用問題」のようなケースが増えています。

―「応用問題」というと、どのようなケースがあるのでしょうか。

 在留資格〈経営・管理〉の取得が目標の方が多いのですが、〈経営・管理〉が取れなくても、例えば〈技術・人文知識・国際業務〉で日本に在留して起業を考えるなど、応用問題的なケースがたくさんあるんです。それに、相談に来る外国人の方は起業だけが目的ではなく、「日本に住みたい」という強い思いを持っている方も少なくありません。日本は経済的にも外国人材の力を借りなければ立ち行かない状況ですから、「日本で働きたい」という方は積極的にサポートしていきたい。だからこそ、知識を深めておく必要があると考えています。実際、私と同じような動機で勉強を始める方も多いと思います。

 また、中小企業診断士向けの勉強会に参加しているのですが、「外国人材の活用」というテーマでセミナーを行うと、想像以上に興味を持っていただけるんです。そういった状況を踏まえ、「これは自分の得意分野にしていこう」と考えるようになったことも、受験理由の一つです。


中小企業診断士と外労士の組み合わせは相性がいい

―なるほど、中小企業診断士の方々の中でも、外国人雇用の知識は需要があるんですね。

 そうですね。私も受験を通して、外国人雇用の知識は会社の経営や起業に携わる人間にとって必須だと感じるようになりました。例えば、「不法就労助長罪」。これは想像以上に重い罪で、一度違反してしまうと事業に大きな影響が出ます。私はこのことを外労士を学ぶ過程で初めて知り、大変驚きました。他にも、知っておかないとトラブルに直結するようなポイントがたくさんありますし、外労士取得の過程で学べたことは非常に良かったです。先ほどもお話した中小企業診断士の勉強会で外国人雇用関係の知識をテーマに取り上げることもありますが、こちらも好評です。入管法や在留資格の知識のニーズの高さを日々実感しています。

―たしかに、中小企業診断士のお仕事と外労士は相性が良さそうですよね。

 相性はいいと思いますし、そこに注目して受験された方も多いのではないでしょうか。実際に、第6回試験に合格された株式会社グローバークスの森永さんは中小企業診断士仲間ですし、その他にも中小企業診断士として外労士を活用されている方も周りにいます。私が受験をした第7回試験にも、知り合いが2名ほど申し込んでいました。

―外労士を受験してみていかがでしたか?

 私の場合、当日まで問題数の把握があいまいで、解くスピードの調整が難しかったです。今どのくらいのペースで進んでいるかを掴み切れないまま解いていたので、若干不安でした。とはいえ、試験終了の7分前には全部解き終わったので良かったです。正答率7割程度が合格ラインという情報もありましたので、手応えはありました。

 ―解き終わった段階で、合格する自信がおありだったのですね!素晴らしいです。


専門知識と語学力を活かした支援戦略

 ―無事、外労士を取得されたということで、資格の活かし方など、今後の展望があれば教えてください。

 名刺に「外国人雇用労務士」と記載しようと思っています。専門家として「外国人雇用については任せてください」というアピールにしていきたいですね。

―外国人材については、様々な業界でニーズが上がってきていますからね。

 ええ。中小企業診断士としての仕事とも絡めながら、知識を活かしていきたいと考えています。具体例を1つ挙げると、外国人の起業に関連して在留資格〈特定活動44号〉の取得や〈特定活動44号〉から〈経営・管理〉への変更、〈経営・管理〉の更新の際の事業計画の作成などで活かせそうです。こちらの記事を読まれている方はご存じの方も多いと思うのですが、日本での起業を目的とした場合に適用される在留資格です。この〈特定活動44号〉の人が今度は〈経営・管理〉に切り替えるときには、事業計画の提出が必要になります。ここは中小企業診断士としての強みが存分に活きるところです。また、私は英語が話せるので、外国人の方からの相談も自信をもって受けることができますし、そこに外労士の知識が加わったことで、より手厚いサポートができると感じています。実際に、こういったケースの事業計画書は2件ほど担当したことがあり、今後も積極的に受けていく予定です。

―「中小企業診断士」、「語学力」、「外労士」という3つの強みを活かして、より質の高いサポートを提供されているのですね。最後に、外労士の取得を検討中の方や取得に向けて学習中の方に向けてメッセージをお願いします。

 日本で働く外国人材は急速に増えていますが、入管法や在留資格のことは意外と知られていないんですよね。だからこそ、知識をしっかり押さえて対応できることは非常に強みになると思います。正直、私も勉強を始める前は「公認テキストも分厚いし、少し面倒だな」と感じていました。でも実際に読んでみると、公認テキストに書いてあることは最低限の知識なんですよ。本当はもっと奥が深くて複雑です。逆に言えば、公認テキストに書かれている程度の知識は、日本に住む外国人と関わる人であれば当然押さえておくべきだと思います。現場の運用が複雑だからこそ、まずは広く体系的な知識を身につけましょう。その一つの手段として、外労士の取得は非常に意味があると思います。

菱田様、貴重なお話をありがとうございました。
中小企業診断士としての力と語学力と外労士の知識をフル活用して外国人の起業をサポートする菱田様のお話からは、新たな時代を生き抜くための有効な戦略を学ばせていただきました。今後のさらなるご活躍を心よりお祈り申し上げます。


 菱田州男のプロフィールはこちら

菱田 州男(ひしだくにお)

ダイヤ経営コンサルティング代表

三菱商事食品部門に36年間勤務。海外駐在(NY5年、上海2年)経験。退職後上場食品メーカーにて常勤監査(2015~2021)を経験

2022年3月 中小企業診断士資格を取得。

2023年1月 事業承継士資格取得
2023年4月 東京開業ワンストップセンター相談員

2025年7月 公益財団法人 食品等持続的供給推進機構物流専門家

国内外での多様な経験を活かし、外国人との共生社会実現を目指します。英検1級。


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