✅取次行政書士としての活動と一般社団法人「わの会」について
✅外労士との出会いと受験目的
✅公認テキストと直前対策講座をフルに活用した勉強法
✅入管法・労働法・組織開発の3視点という枠組みと、継続更新の意義
― 現在のお仕事について教えてください。
私は取次行政書士として、取次の書面作成を中心に業務を行っています。加えて、海外の国際機関で働いてきたOB・OGの方々と連携し、福岡だけでなく全国の企業とともに、難民や課題を抱える外国人の手続き的サポートを行っています。
― この領域に関わるようになった経緯を教えてください。
初めはごく平凡に取次行政書士としてスタートしました。数年後、年配の先輩方から「我々に大きな課題のタスクが降ってきた」と声を掛けられたのが転機です。一般の行政書士では怖がって対応しきれない類の案件だったのですが、先輩方には元国際機関職員のネットワークがあり、「安心していい、やってみて」と背中を押されました。 取次ぎ行政書士としての業務そのものはごく一般的でも、背景を知るほど慎重さが必要になります。前に進めたのは先輩方をはじめ、周囲の方々のサポートのお陰だと思っています。
「わの会」は私の先輩方が設立した一般社団法人です。定住者家庭の子どもの教育課題、外国人である母親の日本語不安、日本でのキャリア形成、難民申請の可否判断などの課題に向き合っています。こういった場面では、当事者である外国人に情報が届きにくいことが多く、背景も複雑なので慎重に丁寧に対応しております。
― 外労士を受験したきっかけを教えて下さい。
外労士の存在を知ったのは、ちょうど先程話題にあがった「大きな案件」を受けた時期です。当時、その案件をこなすには独力では難しいと感じていました。そんな時、外国人雇用協議会さんからメールマガジンで外労士の情報が届き、先生方の講義を受けて「これは素晴らしい」と確信。入管法の知識だけでなく組織開発系の知識にも軸足を置いている点に惹かれました。
さらに、国会答弁で「外国人専門の資格が必要」という話を耳にしたこともあり、民間資格である外労士にも将来性があると直感しました。また、今後は行政書士・社労士・経営コンサルタント・中小企業診断士はHR知識(人材採用や育成等に関わる幅広い領域の知識)が必要になると強く感じているので、このタイミングで労務・人事・入管法の知識を包括的に学べる外労士の学びを得られたのは非常に良かったです。
まずは公認テキストを購入し、試験2週間前には直前対策講座を受講しました。
実はコロナ禍に、HR系のコミュニケーションや心理学について勉強していたのですが、当時活用していた書籍が公認テキストで参照されている書籍と重なっていることに気づき、学びがつながって深まった実感がありましたね。
直前対策講座では「試験問題では細かいところまで問われる」という示唆が印象的でした。お陰でなんとか試験前までに公認テキストのかなり細かいところまで押さえることができ、当日の問題にも対応することができたと思います。直前対策講座についてはレジュメも秀逸で、今でも実務で分からないところがあれば時折見直しています。外労士取得を目指される方は、直前対策講座も受講されることを強くおすすめします!
― 外労士を取得してよかったことを教えてください。
外労士を取得することで得たのは、「入管法」「労働法」「組織開発」の3つの視点(枠組み)。この視点を得たことで、かなり理解が深まり実務にも活かせています。この視点は今後のスタンダードになると思いますので、外労士取得の過程で身に付けることができ、良かったです。
また、疑問があれば公認テキストに立ち戻る習慣ができ、公認テキストの執筆者である杉田先生・長岡先生のセミナーもなるべく参加するようになりました。こういった意識の変化も外労士を取得したメリットでしょう。
一方で、2年ごとの更新を続けているのは外労士という資格自体を応援したい気持ちからでもあります。外労士は民間資格であるものの、ある種「啓蒙活動」や「提言」などの意味合いを持っていると思うんです。こういった、本来国が行ってもよいような役割を担う資格試験だからこそ、自身が外労士と名乗ることで力になれたらと考えています。
日々の業務の中には億劫になる部分もありますし、紙ではなくオンライン試験でとっつきにくさもあると思います。
しかし、これは新しい形の試験を先取りする機会でもあります。米国では何十年も前からオンライン試験が当たり前で、日本も今後そうなるでしょう。その仕組みを知る意味でも有益です。
実務だけだとスルーしてしまう論点に触れられますし、杉田先生・長岡先生は全国的に知られる存在。コミットした方が得だと思います。
とはいえ、必要ないと感じる方の判断も尊重します。一度公認テキストを覗いてみて、判断していただければと思います。
千種様、ありがとうございました。
取次行政書士として、外国人家庭それぞれの事情や難民問題など、外国人領域のリアルを見ている方のお考えをお伺いでき、非常に勉強になりました。今後のさらなるご活躍を心よりお祈り申し上げます。
▼記事のまとめ
✅ 合格のポイント
・大きな案件を機に必要性を自覚。メルマガ経由で外労士を知り、講義受講で確信/国会答弁も後押し。
・公認テキスト+直前対策講座を活用。「細部まで問われる」示唆と秀逸なレジュメで本番対応。
・コロナ禍に学んだHR系コミュニケーション/心理学と公認テキストの参照文献が重なり、学びが接続・深化。
・労務・人事・入管法を横断する3視点の“枠組み”を獲得。
✅ 実務での活用例
・取次行政書士として、難民を含む課題を抱える外国人の手続支援を、国際機関OB/OGネットワークや全国の企業と連携して実施。
・案件の背景を踏まえ、入管法×労働法×組織開発の3視点で慎重に判断・対応。
・疑問点は公認テキストに立ち戻り、長岡先生・杉田先生のセミナー参加で知識を継続更新。
・2年ごとの更新を通じ、民間資格としての啓蒙・提言に貢献。
■千種様が所属する一般社団法人
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窓口:千種康弘(ちぐさやすひろ)
● 090-6897-8857
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